年末買って読んだもの

何だかんだ言っても漫画読んでる時間は長かった。


Landreaall 9巻

Landreaall 9 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

Landreaall 9 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

わーくそ!面白いです。(くそって何だ)お話は順を追っているのに絶妙に目まぐるしく話題が転換していくので(そしてそれが少し間をおいてから次の展開の発端になっていたりするので)読んでいると思わずかぶりついたり、戻ったり。回の都度テーマになる内容も楽しかったり、真剣だったりして、よくまあこれまとまってるなあと、感想を書く段になって思います。おかげで何を言えばいいやらわかりません。


思い出してあげてみる。DXの見合い話がこんな顛末になるとは夢にも思わず、リドの帰省に関するあちらこちらの励ましや思惑が嬉しかったり切なかったり今後の展開に思いを馳せてみたり、言葉は少ないながらオズモおじさんとDX・フィルの会話は嬉しかったり、相談員(レイ先輩)とDXの会話の緊張感に読んでるこっちもピリピリしたり。長くなった。雑誌を立ち読んでいるので(ごめんなさい)展開は追っているのですが、まとめて読むとたっぷりこってりで尚嬉しい。次巻が楽しみです。


エビアンワンダーREACT 2 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

エビアンワンダーREACT 2 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

完結。おがきちかが続きます。ちなみに上と同時発売、2冊まとめて買うと描き下ろしブックレットが応募者全員大サービスとのことです。キャラクターが生き生きと魅力的なのはランドリとご同様ですが、こちらはまた趣を変えて少ないメインキャラで旅をしつつ。読みながら、罪とは何か、許すとはどういうこととか、そういうことをフレデリカの思考に沿いながら追ってきた気分。もしかしたら自分は本当にはそれらの言葉の意味がわかっていないかもしれないなあと思いつつ、その「言葉」に対するイメージだけではなくそのものの本質を語ってくれているような気がして嬉しい。


普段漠然と感じたり反発をもったりしている物事に対して、読み手に読み手なりの一つのかたちを与えてくれる、そういう機能がバリバリに働いているような漫画。まるっと私見ですが!てか何かうまく言えてないな!別に堅苦しいお話ではありません念のため。テーマ云々だけではなくて、お話の結末のどんでん返しもちゃんと驚かせて頂きました。うまいなあ…!!完結おめでとうございました。


ぼくらの 6 (IKKI COMIX)

ぼくらの 6 (IKKI COMIX)

4月からテレビアニメ化とのこと(帯より)。たいへんそうですが、ロボット戦の動きとどんな音楽がつくのかは少し興味があります。けど毎週見たらものすご気が滅入りそうだ。単行本で読んでも相当なんともいえない気分になりますもので。


パイロット9人目から10人目の3話目まで。ここまで本当に少しずつ、謎解きのように状況説明が進んでいるので、今巻の話をするだけでも1巻から読む方にとってはなにかもかもがネタバレかなと思ってうまく話せません。とにかく読むたびに生き死にのことを考えます。今巻中の、逃れられない死を目前にした女の子の「本はこの世界そのものではなかった。(略)」からのくだりがとても好きです。今回のエピソードの着地点とともに、このお話が最終的にどうなるのかがとても気になります。


石の花(1)侵攻編 (講談社漫画文庫)

石の花(1)侵攻編 (講談社漫画文庫)

文庫で全5巻。何年か前に三冊だけ買って止まっていたものをようやっと購入。第二次大戦中のユーゴスラビアのお話。画像の通りナチスドイツが絡み、それから社会主義が絡み、最終的には民族紛争が絡む。絡むという言い方は曖昧ですいません。1986年雑誌発表のお話だそうですが、そんなに前の漫画を読んでいる気がしません。お話の根底に流れる問題意識が、現在の色々な問題にも通じているからでしょうか。


ほんとうの歴史の詳しいことを少しも知らないので、感想を書くのもためらわれますが、凄かったです。気にせず言えることは、書き込みの多いタイプの漫画なので文庫サイズで読むのは辛かった!ということ。もったいないなあと思いながら読んでおりました。お話のラスト近くで、「戦争は悲惨だ!愚かだ!」と叫ぶ群衆を背景に、「戦争がいつ始まってもおかしくないこの世界。この現在も悲惨だ、愚かしい!」と一人ごちる主人公がとても印象的でした。実際のユーゴはこのあと解体し、ボスニアクロアチアでの内戦へ発展していったわけで…独白が尚更響きます。今だって起こっている戦争とは地続きです。何度でも読み返して頭に色々を叩き込んでおきたくなるような本でした。



うわ長くなった!感想偏っててなんとなくすいません。