映画『シン・ゴジラ』雑感

見ました。最高でした。現時点の感想記録。箇条書き。ネタバレありあり支離滅裂。個人の感想です。

11時台に見たあとに18時台にもう一度見ました。あんまり気持ちいいのでずっと浴びてたくなります。




◆まとめ◆
 (1)単純に「ゴジラ」の描写が最高 変態バンザイ
 (2)人間の怖さと強さと脆さ 人の命のかけがえなさと、人員のかけがえある感
 (3)ビル破壊、町破壊、電車破壊、特撮博物館を思い出される「空想特撮映画」すごい
 (4)「好きにしろ」「好きにしましょう」 いろんな鬱屈を単純に吹っ飛ばす力のある言葉
 
  … まだもうちょっといろいろありそうな気がするがひとまず。


・個別感想メモ


◆会議
 ・最高
 ・こんなに会議が多い映画見たことないし、会議から会議への切り替えがマッハな映画も記憶にない。
 ・その展開の楽しさが異常。
 ・会議変わるごとに会議室変わるの面白すぎの、本当のところはわからねど、
  ありそう〜と思ってしまう感じがなぜだかめちゃめちゃ楽しい。
 ・「想定外だ!」「想定外すぎる」 想定外だけでキャラを作るのすごい。


◆スピード感
 ・ものすごくたくさんの登場人物がいるのに、一言一句言葉に無駄がない
  (背景・キャラ描写、展開を推し進めるなどすべて含め)と思わせるお話し運び。
 ・アクアラインから脱出するモブ登場人物のセリフ一つとってもとてもよかった。
 ・避難滑り台使いたい(不謹慎)。


ゴジラ描写が最高
 ・第一形態、水棲生物・肺魚ちっくゴジラ初見の衝撃。その動きの衝撃でさらに倍。
 ・エラからガバガバこぼれる体液の不吉さ。
 ・ガフガフ言いながら川を遡上する生物の不気味さ 最高。


 ・前後するかもしれませんが、直立形態に至るところの、前脚生えかけのときめき。
 ・神の声で説明されてるわけじゃないのに「あっコイツ適応して変形してくんだ!!??」と
  察したときのドッキドキ感。
 ・「まるで進化だ」 に 心の中で合いの手を打つ。
 ・少しずつ、漠然と知っている『二足歩行のゴジラ』に形が近づいていくワクワク感。
 ・ゴジラ描写のドキュメンタリー感と、あらゆる角度からのカメラ回り最高。
 ・内側からほんのり赤く染まるゴジラの不吉。


 ・「ああそういえばゴジラは熱線を吐くんだ…」⇒「!!キター!!!!!」感がすごかった。
 ・完全に巨神兵
 ・初見時「エヴァウルトラマンもいないのにどうやってゴジラ退治するんだろう!?」と思った。
  だいぶ錯乱してた。


 ・広範囲の口から熱線も、背後攻撃に対しての背中からレーザーも、
  攻撃方法も映像も光も影も建物の破壊っぷりも、言葉にならない  すごくすごく好きです。


◆ひとの命と死の扱い
 ・ガンガン死んでいくのにちゃんと『人の命は重い』と感じられる。
 ・最初の上陸で、「自衛隊の弾を国民に向ける訳にはいかない」と宣言する首相の頼もしさ。
 ・『駆除』という側面から見たら、進化途中に攻撃を停止したことは悪手だったかもしれないが
  全能感を持たず、命を重んじるのが、
  戦争の道具は作っても戦争はしてこなかった日本なんだと思いたい気持ちになったり。


 ・直接的な死体の描写はひとつもないのに感じられる死。
  残されたマンションが壊される直前の描写、残された靴、乗ったヘリの爆破、
  ゴジラの歩いたあとの凄惨な町の光景。
 ・がれきに向かって手を合わせる(人間の側の)主人公。


 ・さっきまでいた人が当たり前に出てこなくなる空虚感。これ地味にすごいことだと思う。


◆電車
 ・無人新幹線爆弾からの無人在来線爆弾が最高。
  明日電車乗るのめっちゃ楽しみになんですけど!?

 ・自分は鉄ちゃんではないのでこの踏切はどこの踏切かなどはわからなかったけれど、
  電線と踏切の印象すごく強い。

 ・ビルと架線と線路と空と、「ゴジラ」の相性のよさ。なるほど最高…。


◆現実を想起させるもの
 ・3.11はじめ直近の自然災害を想起させるものがたくさん。
 ・上陸のときの、川をせりあがるボートを見て津波を思い出さない人は多分いないだろう。
 ・生々しいくらいの避難所の映像。


 ・1954年の最初のゴジラは、先の大戦やビキニ諸島での原水爆実験などを
  踏まえたものだという話は聞くし、パンフレットにもその旨記載があった。
  だからではないが、2011年の震災やそれ以外にも、いろいろなことを思い出した。
  この作りを不謹慎と言うつもりは毛頭ない。
  ただ、被災地の方はこれを見ても大丈夫なのだろうかと不安になるくらいリアルだった。
  作る方のほんとの気持ちはわからないけれども、
  人間が引き起こした災害でもある「ゴジラ」を描くときに、
  このリアルがないとウソになるというのは、すごくわかるとも思った。
 ・煽情的というよりは、個人的には真摯さを感じた。


 ・ゴジラの残した放射線について、
  「このくらいの数値なら問題はないらしい」と明言していたことへの安心感。
  闇雲に恐れるものではないという認識をとる側におります。広まればいい。


◆人間の描写
 ・誰もができることを全力でやる描写。
  無能もいるけどバカはいない、という感想を見かけたがまさにそれ。
 ・巨災隊も官僚も政府関係者も大臣も米国特使も全力でよかった。


◆特殊車両
 ・長いクレーン車最高 ホイールローダー大活躍最高。
 ・最近仕事で小さいローリー車にご縁がありますもので、
  ローリーとホースの接続部分の描写にものすごくときめきました。
 ・子供のころより今の方が「はたらくくるま」が大好きなのでめっちゃめっちゃ楽しかったです。


◆English
 ・石原さとみのEnglish交じりの日本語最高でした。子供のころ見てたら絶対マネしてたね!
 「ここからは…Personal Service!!」 ヒュー!!! (ハイテンション)


◆ほか
 ・折り紙!!!に、ヒント!!!!!!!!萌え!!!!!!!
 ・おチビさんとJIDAI見つけて満足です笑


◆「好きにしろ」「好きにしましょう」
 ・これだけ人が死んで、最終的に凍結しただけでいつまた動き出すかもしれない状態でも、
  物語の終わりに力強さがあるのは、この言葉が大きいのでは。
 ・閉塞した状況での「好きにしろ」という言葉は、自分勝手にすることではなく
  よりよい回答に近づくための違う努力につながる、
  思考停止に陥らないためのとても大切な言葉なんだなあとか。


取り急ぎ以上。個人の感想メモ。本当に面白かったです。