進撃の巨人映画感想

ネタバレあるのでご注意〜そして映画楽しめなかった派です。


見終わった後の感想というか、途中からずっと「これは無いな!」と思っていました。なかなかこんなに積極的に大声で「無いな」と言いたくなる映画が身近にないので、少しわめいてみました。







 オリジナルキャラクターが出ている時点でお察し、と、やや割り切って見ているつもりだったのですが、俺の覚悟が足りなかった。エレン、ミカサといった原作のキャラクターの名前を受けた人々が、原作からかなりかけ離れた描写をされていて、それがこんなに辛いとは思わなかった。


 冒頭のエレンの語りや背景描写から・・・・・・・・・・・・「ああ、結構原作と設定違うんだな」
 ⇒⇒エレンがミカサの手をとってアルミンより先に逃げる・・「………。こういう関係なんだ…?」
 ⇒⇒ミカサが赤ん坊守って食われる・・・・・・・・・・・・「!?」
 ⇒⇒シキシマとミカサのリンゴと子持ちはキライ?で・・・・「…ごめん無理!!!(^o^)/」


という感じで、順を追って丁寧に地雷踏まれた感じでした。


 あかんだろと思った一番のポイントは、『エレンに手を引かれて逃げるミカサはミカサじゃない。』というところだと思うんですが、何だろやっぱり全体的に女の子の扱いがへたっぴだと思う。マッドマックスの幸福な感想を色々と見た直後だからというのもあるかもしれない。私それほど女性描写が気になる方ではないと自分では思っているんですが。


 エレンが巨人への憎しみを持ったきっかけを、『(子供の頃の)母親の喪失』から『恋人(?)のミカサの喪失』と変更した時点でそれは全然別物だろうと。ここの改変ほんとに気持ち悪かった。あと「子持ちはキライ…?」の流れとか、恋人を失ったショックで女の子が爆薬積んだ車暴走させて爆死とか。あんまり必然性が感じられずただひたすら気持ち悪かったなあ。


というか、男女限らず誰を見ても気持ちいいことないので、これは作品の人間描写をマイナスイメージに振った結果なのかな。だとしたら、狙いどおりに描写はされていて、単に私が「合わなかった」だけなのかもしれない。


 シキシマをリヴァイという名前にしなかったのは正解だと思いました。暴動が起きるところだ。


 元々がどれほどグロな描写をしても、新兵の面々もあってやっぱり『少年漫画』ちっくなところがあったのを、今回全体的に登場人物の年齢を上げてきたことで、色々と齟齬があったのかもしれないとも思う。しかしそれにしてはエレンは原作とは違った意味で更にバカに見えるし、ジャンは不愉快だし、あとサシャの両親が金貨でサシャを兵士として売ったみたいな描写もあれ必要だろうか。謎です。


 VFXは凄かったです。巨人に食われる描写が。「わー!食べられたくない!!」と素直に思った。

 
 けど立体起動装置は思ったよりきゃあきゃあできなかった。というかエレンが『立体起動装置で飛ぶ』こと自体が、話の中で大きな展開みたいな描写だったのが解せない。出発前にほんとに練習とかしないで出てきたのかと。いえ、巨人を目の前にして飛ぶことが大きな決断だった、ということなのかもしれないんですが、どうもこのあたりしっくり来なかった。


 原作通りに作るような尺ではなかったかもしれないが、これだけかけ離れた内容で『進撃の巨人』を銘打って作品を作ることができるというのが、原作ファンからしたら正直不思議で仕方が無いです。ファンは傲慢ですみませんですよ。


以上、突発感想吐き出しでした。