涙の成分

今更かもしれませんが本日初めて知ったので記録。


視力のよい方には縁遠い話で恐縮ですが、コンタクト用品の謳い文句で『涙の成分ポタシウム配合』というのがございます。ポタシウムというのはそれほど聞きなれた語ではありませんが、こうしてみると語呂がよいですね。で、実際に涙の成分がどうかと言えば、当然ですがほとんどが水分で、それからナトリウム・カリウム・塩素・ビタミンA・ビタミンC・リゾチーム…… とにかく色々含まれております。ネットは便利です。ところが、いくつかまわっても『ポタシウム』という表記はなかなか見かけません。なぜかしら。


わたくし別にこれまで薬局等で『涙の成分ポタシウム配合』を見かけたところで、もとの涙の成分なんか水と塩くらいしかわかりませんでしたから「何か涙に含まれるミネラル(よくわからない)みたいなのがあって、涙がぽたぽたしてところからポタシウムと名付けたのかしら?」とか妄想する程度であんまり深く考えたことはございませんでした。が。


原子番号 9
元素記号 K
ドイツ語 Kalium (カリウム
英語   Potassium (ポタッシウム)

※ 医薬学や栄養学なども分野では英語のポタッシウムが使われることもある。
-Wikipedia


何のことはない、カリウムの英語名でした。そら体液には含まれてるだろうと。涙の成分のひとつであることは嘘ではないが、涙にだけ特別に含まれる成分ではないというだけのことでございます。


知ってる方には当たり前な話なわけで、誰に怒ることもできず己の無知を恥じるばかりでございますけれども、すっげえ衝撃でした。こんな方法で物を売るのもありなのか。日本で最初に売り文句として『涙の成分ポタシウム』を考えた人は己を誇るがよい。恥じるがよい。何があれって成分欄には「塩化カリウム」と書いてあるのが癪だ。まんま書いてやがるぜ。こっちが知らんと思ってからに。ギギギ。ガガガ。


公式サイトで当該製品を拝見しましたら、「涙に含まれる成分(塩化カリウム)」になっていたので何かあったんでしょうかと邪推。ともあれ、久しぶりに脳が瞬間沸騰した日でございました。暑いしな。