漫画を

読みましてメモ



夢やしきへようこそ 全13巻 さちみりほ
秋田書店発行。最近本屋で見かけなくなってきたような。
最近初めて読んだ本ではなく、昔からとても好きな漫画です。買えもしない頃から好きで毎日のように立ち読みをしておりましたごめんなさい。懐かしい。
雑誌連載も立ち読みをしていたはずですが、今となってはどの話を最初に読んだのかも定かでありません。


日本昔話を少女漫画風に再話…再話っていうのかどうなのか、舞台は近現代。オムニバス形式で明治〜昭和にかけての時代を行きつ戻りつ、中心となるのは近代を迎えた日本で行き場をなくしたお化けたちが、見世物小屋をしながら日本全国を旅するお話。
それから派生して神代あり平安時代あり戦国時代あり。主要登場人物の過去編としてではありますが気付いてみれば天照から戦後まで。すごいことになってるな。


ただ、それだけの大風呂敷を広げても、中心にあるのは個人としての悲しみであったり怒りであったり、感情や、物事の移り変わりを思うことだったりしていて、視点の置き方がまごうかたなき少女漫画と思います。時代物の少女漫画ただし色恋ヌキ、という風情。いえ、恋話がないわけでないですが。彩りとして。


主人公、と呼んで差し支えないのは、見世物小屋の座長を務める黒髪長髪隻眼の男前(少女漫画ですから…)。一座の皆から『兄(あに)さん』と呼ばれます。
もうひとり上げるならば、一座唯一の人間の男の子の勇太。愛称で『勇ちゃ』。勇ちゃのが主人公らしいかなー。
その他、ろくろ首やら河童やら三ツ目やら、どこかで見たよなお化けが目白押し。お化け描写が間が抜けていて可愛らしい。一座の皆や、多くの登場人物が関西弁で語るので、なんだかより一層日本の昔話らしい雰囲気に。いやこれ関西弁で合ってます?(誰に聞く)


長々しく書いてもあんまり説明うまいこといきません。気取って書くのでむずかしい。もえトークならするっと出てくるものを。
ちなみに当作品中個人的イチオシにかんわいーのは上記のあにさんにネガポジ(色違いで同じ顔)で三百年の逆恨みで八つ当たりでねちこいヘタレのやっちー(夜刀王)です。ほらするり。

夜刀王の話と三ツ目の話が読みたいんですが、何巻収録かが思い出せなくて気になっております。(手元にある巻とない巻がある…実家に…)


長い。突発好きなもの紹介語りでした。以上。